2016-01-01から1年間の記事一覧

お金が天から降ってくるマクロ経済学

以前、「お金が天から降ってくると思っている人々」というエントリを書きました。 このような「お金が天から降ってくる」的な考えに陥る最大の要因は、マクロ経済学の間違いにあるようです。マクロ経済においては、支出が原因で所得が結果であるのに、全く逆…

経済学者は投資を理解していない1

投資の結果が貯蓄である マクロ経済における投資に対しての最大の誤解は、投資と貯蓄に関する因果関係を逆に捉えていることでしょう(このエントリで言う投資や貯蓄は、特に断らないかぎり、マクロ経済におけるものを指します)。投資が原因で貯蓄が結果なので…

経済学者は消費を理解していない1

経済学者もマクロ経済を理解していない 「ちょっと気になる社会保障と経済政策 - 経済を良くするって、どうすれば」というエントリで「経済学者は貯蓄を理解していない」というコメントを書きました。しかしながら、経済学者は貯蓄を理解していないだけでは…

供給曲線の矛盾

供給曲線を成立させる仮定は相容れない 供給曲線を成立させるために、一般に以下のような反現実的な仮定がなされている旨、先日のエントリに書きました。これらの仮定は、反現実的なだけではなく、相互に矛盾する相容れないものです。 個々の企業は、水平な…

真夏にコートを着る合理的経済人

合理的経済人という錯覚 合理的経済人という言葉からすると、非人間的なほど合理的に行動する人間という印象を受けます。 経済学に対する批判でも、「人間はそれほど合理的ではない」といった種類の批判がよく見られます。しかし、本当の問題は、合理的経済…

限界費用逓増における致命的欠落

限界費用曲線という幽霊? 「限界費用逓増という状況下で、限界費用と市場価格が一致する生産量で生産する」という考え方には、致命的な欠落があります。それは、「企業はどうやって限界費用曲線を推定するのか」というものです。 限界費用と市場価格が一致…

ミクロ経済学の反現実的な仮定

ミクロ経済学は、多くの非現実的、反現実的な仮定からなっており、そのため、そうした仮定の下で導かれるミクロ経済学上の結論は、必ずしも現実の経済に適用できるものではありません。 「空気の無い真空中では石も木の葉も同じように同じように落下する」は…

ミクロ経済学は需要や供給を理解しているのか?

ミクロ経済学の基礎は怪しい ミクロ経済学においては、需要や供給という基礎的なものすら適切に理解されているか怪しいです。例えば、需要量や供給量は、普通に足し合わせていいのでしょうか?足し合わせることができないものはいろいろあります。温度は足し…