規模を生産量の指標にしたための害

以前、「簡単コピー・プログラミングの罠 」という記事で、コピー・プログラミングの危険性について書いた。ここでいうコピー・プログラミングとは、同じアプリケーション開発の中で、似た機能を量産するためにソースコードをコピーすることである。同記事には書いていないが、他にも、「バグがコピーされてしまう」問題や、ソースコードが無駄に大きくなるなどの問題もある。

そもそも、プログラミングでは「同じことを何度も書く」ということは避けるべきだ。その理由をあらためてここに書く必要もないだろう。同じことを何度も書かずに済ませるにはどうするか、ということは、構造化プログラミングからオブジェクト指向アスペクト指向に至るまで、プログラミング技術の発展における重要な課題のひとつだったはずだ。

アプリケーションに固有の「業務ロジック(ビジネスロジック)」なども、開発プロジェクト内で共通化を行い、重複コードをなくすのが理想である。これには、開発期間の不足や業務面・技術面でのスキル不足など、多くの問題があるが、最もやっかいなのは、多くのプログラマがコピー・プログラミングを好むということである。

これも、規模を生産量の指標にしたための害の一つだろう。
規模を生産量の指標にするというのは、全くの間違いで、百害あって一利なしである。