2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

比較生産費説の錯覚(2)

「比較生産費説の錯覚」を要約するなら、リカードの比較生産費説の欠陥は、本来、別々のものとして扱わなければならない、ある産業における以下の三つが区別されていないことにあるということです。 その産業の従事者の生産性 その産業に従事していない人々…

比較生産費説の錯覚

「自由貿易には理論的根拠はない」と「リカード論理ではクジラが空を飛ぶ」をまとめて、比較生産費説批判について整理し直します。 比較優位産業に特化することにより生産量が減る? イギリス ポルトガル 生産量合計 布(生産量) 1単位 1単位 2単位 布(労働者…

成長が先、生産性は後

経済学の常識は、個々の企業が生産性を上げ、その結果として経済が成長するというものだろう。それは分かっていながら、筆者は、成長の結果として、生産性が上がっているのではないかという、長年の疑問を拭えないでいる。 成長が先です。なぜならば、経済に…

リカード論理ではクジラが空を飛ぶ

「自由貿易には理論的根拠はない」で述べたリカードの比較生産費説の論理的な間違いについてわからない人が多いようなので、説明を補足します。比較生産費説の論理が正しいとするとクジラは空を飛ぶことができることになってしまいます。 比較生産費説は、同…

インフレになっても金利はすぐには上がらない

インフレになると金利が上がるという人々がいます。金利が上がって財政が破綻するという人までいます。ですが、これは間違いです。インフレになっても金利はすぐには上がりません。金利が上がるのは景気が十分回復してからになります。 現在の10年国債先物…