2014-01-01から1年間の記事一覧

世田谷一家殺害における深刻な思い込み?

東京都世田谷区で2000年12月、会社員宮澤みきおさん(当時44)一家4人が自宅で殺害された事件で、事件の翌朝に犯人が操作したとされていたインターネットの接続記録が、誤作動だった疑いがあることが警視庁への取材でわかった。これまではこの接続…

あさってな心配

「作りすぎのムダ」という言葉が、あります。『トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして』において最初に挙げられているムダが、「作りすぎのムダ」です。モノを作らない工場は潰れますが、モノを作りすぎる工場も潰れます。多くの場合、増やしすぎることも…

消費税こそ財政再建の敵

消費税の重圧は、「財政再建のための消費税廃止」を本気で考えるレベルに達していると思われます。消費税増税の悪影響を正しく認識すれば、最低でも、消費税減税が財政再建の選択肢に入ってきます。 1997年の消費税引き上げは、所得税減税を先行させた「村山…

GDPのマイナスは、消費税増税の負の所得効果によるもの

「マイナス成長は駆け込み需要の剥落が原因」とか、全く、的外れなことを言っている人がいます。駆け込み需要の剥落は、4〜6月期でほぼ終わっています。1997年の消費税増税の影響を正しく認識しなかったことが、今回の消費税増税という失敗の原因です。今回…

消費こそ経済の全て

GDP統計を見ていれば分かることだけど、個人消費はこの十数年、ずっと堅調に来てる。人口が減っている中でということを考えれば尚更。消費以外の内需が落ち込む中で消費だけ堅調だったせいで、名目GDPに占める家計消費の割合はとんでもないところまで来ちゃ…

消費税の赤信号、みんなで渡ろう、大量殺人

こうした批判を無視して消費税増税に賛成する日本商工会議所や連合は、消費税を10%まで上げた結果、5%への増税時と同様の経済停滞、企業破綻、自殺者増、税収減、財政問題拡大、デフレ拡大などが起こった時、その責任を取る覚悟はあるのでしょうか。 それと…

議論の基本

真剣な話し合い、ディベートや口論をしている時、気づくと私たちは相手の論点ではなくその人自身を非難し始めてしまっていることがあります。しかし、この癖は直したほうが良いです。米サイト「Raptitude」の記事によると、建設的な話し合いをするためには、…

言行不一致というよりも言行真逆な安倍内閣

安倍晋三首相は22日午後、首相官邸で開いた政労使会議の会合で「賃金上昇については成果が出つつある。賃金の上昇がなければ経済の好循環を生み出すことはできない」と強調した。その上で、「我々は正念場を迎えている。動き始めた経済の好循環を拡大するた…

ISバランス論の摩訶不思議(8)

ISバランス・アプローチは、トートロジー 貯蓄と投資の差額で経常収支が決まるという、ISバランス・アプローチは、トートロジーです。所得と支出の差額で経常収支が決まるという、アブソープション・アプローチもトートロジーです。貯蓄と投資、所得と支出は…

失敗は何度も繰り返されるのか?

消費税増税が8%に増税されてから、もう6ヶ月が過ぎました。景気は低迷を続けていて、もはや消費税増税によるものは明らかと言って良いでしょう。 政府や財務省、そしてそれに近いマスコミやエコノミストは、この不景気が天候によるものだとか、駆け込み消費…

過小評価される消費税増税の悪影響

「消費」税という名称で錯覚するのか、消費税増税の影響を議論する時、消費税増税で最も影響を受けやすい項目が無視されることが多いようです。その結果として、消費税増税の悪影響が過小評価されることになります。 消費税増税で最も影響を受けるのは「消費…

苛政は虎よりも猛し

著者らの研究によれば、不況下で危険な「緊縮政策」を選択した影響で増加する死亡数は、まさに驚くべきものです。最も悲惨なのは、ソ連崩壊後のロシアで、1990年代に経済政策の失敗により数百万人の男性が死んだ(主に自殺とアルコール関連の死亡)と考えら…

ISバランス論の摩訶不思議(7)

意図せざる在庫投資を意図的に行うという矛盾 ISバランス論に対する最も基本的な批判は、意図せざる在庫投資を意図的に行うことになるということです。 (S-I) = (G-T) + (EX-IM) 式(1)式(1)の左辺の投資(I)には、意図せざる在庫投資によるものが含まれていま…

人は見たいものを見る、見たくないものは見えない

確かに政権幹部にせよ、メディア関係者にせよ、有識者にせよ、充分な収入があるでしょうから、彼らにとっては増税後に消費を減らすも増やすも「気分の問題」なのでしょう。 正規労働層の収入が増える一方で、非正規労働層の収入は実質で減少しており、格差は…

ISバランス論の摩訶不思議(6)

ISバランス論に対する反論には、以下のようなものが思い浮かびます。 投資(I)は受動的に決定される 貯蓄(S)は何から決定されるのか 財政赤字と低金利が両立する 投資(I)は受動的に決定される まず、ISバランス論の基本的な問題は、投資(I)が、消費や政府(支…

「1万時間の法則」は努力の限界を示している?

何かしらの分野で「一流」であるとか「天才」と呼ばれるような人達はセンスや才能に関係なく凡人をはるかにしのぐ練習量をこなしているという事実を基に、1万時間の真摯な練習によって誰でも一流のスキルを身につけられるという考えが「1万時間の法則」です…

安倍総理の辞書に反省という文字は無い

「桜島を含む周辺の火山で今般、御嶽山で発生したよりもはるかに大きい規模の噴火が起こることを前提に、原子炉の安全性が損なわれないことを確認するなど、再稼働に求められる安全性は確保されている」東電福島第一原発の事故の前にもそう言っていましたね…

聞くは一時の恥

『1度教えられたことは2度聞いてはいけない」 これは仕事における重要なルールだ。 いや、本当に忘れちまったら聞くしか無いんだが 聞いた瞬間お前の評価はガクンと下る。 いや、若干、ニュアンスが違いますが、「聞くは一時の恥」に過ぎません。聞かずに…

技術は手段に過ぎない

新幹線がお目見えしてから50年。最新のE7系・W7系と比べると見劣りしますが、最初の車両となった0系に、当時の国民は未来の乗り物であることを感じていました。しかし、内実は違いました。0系は「未知の新技術を用いないこと」をコンセプトにして開発されて…

拙速な「財政再建」こそ、財政再建の最大の敵

もちろん最初から増税を先送りすることによって結果として更によい状況下で財政再建にのぞめる可能性もないわけではないが、その逆の目が出る可能性もまた十分にあるわけで、財政リスクプレミアムに追い立てられるように財政再建に突入させられるような状況…

火山の噴火は予知できない

御嶽山は、今月11日に1日80回を超える地震が観測され、地震活動が活発になっていた。ただ、山の表面が膨らむといった地下からマグマが上昇してくるようなデータは確認されておらず、北川課長は「地震の回数だけで、噴火の前兆と判断するのは難しい」と…

消費税増税の性質の悪さ

これを見ると、卸売業、小売業がマイナスの主因だったことが分かる。当たり前と言えば当たり前の結果とは言え、人々が買い物をしなくなったことが、消費増税後の全産業活動停滞の主因というわけだ。消費税増税は、実質所得の減少という形で、消費と住宅投資…

ISバランス論の摩訶不思議(5)

GDPに関して、以下のようなことが理解されていないようです。 相互に支出し合うことにより、GDPはいくらでも増やせる 相互に投資し合うことにより、貯蓄(S)はいくらでも増やせる 相互に支出し合うことにより、GDPはいくらでも増やせる 資源とかの制約がある…

科学哲学とは科学の科学である

「科学哲学」というあまり耳慣れない学問を専門にしてると、「それって何を研究する学問なんでしょうか?」と良く聞かれます。そのときはとりあえず、「科学を理解するための学問です」と答えることにしてます。でもたいていこれでは納得してくれません。「…

日本の「財政再建」は世界の迷惑

ルー米財務長官は21日、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後の記者会見で、日本とユーロ圏の最近の成長鈍化について「期待外れとなった」と表明した。 日本については、消費税増税後に個人消費と投資が落ち込み「経済活動の縮小による困難…

調査捕鯨ではないことの証明

自爆と言うか、オウンゴールと言うか……。 国際捕鯨委員会(IWC)で調査捕鯨の先延ばしを狙った決議がなされるなど、捕鯨国の日本に逆風が吹く中、自民党が19日、党本部の食堂でクジラ料理の提供を始めた。調査捕鯨なら、食べなくてもいいのでは? 調査…

デフレ脱却に失敗する最大の理由

デフレ脱却間際こそ利上げ、増税に最も不向き すでに消費増税という「自己破壊的な政策」を実行に移したことで、日本経済は勢いを失い始めています。このままいけば、最悪の場合、日本がデフレ時代に逆戻りするかもしれない。そんな悪夢のシナリオが現実とな…

消費税増税の影響は、ずっと続く

宍戸先生のマクロ経済モデルによれば、数年後も消費税増税の傷跡は深いようです。消費税増税には、実質所得を引き下げる作用がありますから、消費税増税の影響は、ずっと続きます。1997年の消費税増税後は、1年当り、住宅で4兆円、自動車で1.2 兆円、家電で…

ISバランス論の摩訶不思議(4)

やはり、経常収支が先で金融収支(資本収支)が後です。貯蓄(S)が、ISバランス式の中で(論理的に)最後に値が決まるものだからです。 貯蓄(S)が原資? (S-I) = (G-T) + (EX-IM) 式(1)貯蓄(S)と、投資(I)、政府(支出)(G)、税金(T)、輸出(EX)、輸入(IM)の関係を示…

ISバランス論の摩訶不思議(3)

「ISバランス論の摩訶不思議(1)」、「ISバランス論の摩訶不思議(2)」に関する批判がありましたが、正直、その批判自体が摩訶不思議なものでした。 ISバランスが経常収支より先で全く別な話? さらに、一番重要な点は、ISバランスは、貯蓄-投資(差額)式です。…