人は見たいものを見る、見たくないものは見えない

確かに政権幹部にせよ、メディア関係者にせよ、有識者にせよ、充分な収入があるでしょうから、彼らにとっては増税後に消費を減らすも増やすも「気分の問題」なのでしょう。

正規労働層の収入が増える一方で、非正規労働層の収入は実質で減少しており、格差は増大するばかりです。その収入が増加した富裕層からの視点で、

「そのうち消費税にも馴れる。そのうちに消費は回復する」

と考えているのだとすれば、それは実態が見えていない、見ようともしない、ということです。

確証バイアスというのがありまして、人には、見たいものを見て、見たくないものは見ようとしないという性質があります。意識的にだけでなく、無意識的にも行ってしまいます。

自分の考えに合致する事例に出会うと、自分の考えが正しいことを強力に支持する証拠を得たように感じてしまう。人間は自分の考えが正しいか否かを検証する際に、自分の考えを証明する証拠ばかりを探してしまい、反証情報に注目しない傾向が強い。これを確証バイアスと呼ぶ。ある情報が入ってきた場合、その情報と合致する事例が見つかることによって、その情報は正しいと証明されたような気持ちになりやすい。しかし、これは証明を指示する情報が見つかったと言うだけで、反証を指示する情報の方が多い可能性は十分にあり得るのである。