2013-01-01から1年間の記事一覧

アメリカの債務上限は有害無益

撤廃されるべき債務上限 アメリカの債務上限問題はギリギリで回避されましたが、今後のためにも撤廃されるべきです。 法律の中には、あまりにも危険であるため残しておいてはいけないものがいくつかある。 例えば、米国の債務上限について考えてみよう。あの…

経済学は非合理的・非論理的

ここまでアベノミクスが上手くいっていながら、そのまま保とうとはせず、一気の消費増税という、すべての成果をドブに捨てるようなことをしてしまう。それは、なぜだろうか。そこには、需要を抜いても経済には決定的な悪影響はないという極めて強固な思想が…

ユニットテストに見る日本のソフトウェア開発の問題点

色んな所で「テスト(ここではユニットテスト)を書かないのは小学生までだよねー」とか、もっと汚い言葉で言われたりするけど、いまだにうちのチームでは自分だけしか書かない現状が悩ましい。 Jenkinsさんが激おこになっても誰も何も反応しない。 でもそれ以…

お金が天から降ってくると思っている人々

世の中には、お金が天から降ってくると思っている能天気な人々が少なくありません。田巻一彦という人もその一人のようです。 政府の支出はGDPの要素 安倍晋三首相が来年4月からの消費税率引き上げを1日に決断し、歳入の増加は図られるものの、膨張する歳出…

アベノミクス終焉

安倍総理大臣は、1日午後開かれた政府与党政策懇談会で、新たな経済対策によって、日本経済を成長軌道に回復させることが可能だとしたうえで、国の信認を維持し、持続可能な社会保障制度を次の世代に引き渡すため、消費税率を法律どおり来年4月から8%に…

作り変えられていく歴史(4)

昭和44年度(1969年度)に実施された情報処理技術者認定試験(情報処理技術者試験の前身)では、対象とするプログラム言語は、「FORTRAN、ALGOL、COBOL、PL/I、アセンブラ言語のうちから一言語を選択」となっていました。この時点で既に高級言語によるプログラミ…

作り変えられていく歴史(3)

PC-9801の発売は1982年だし、Macintoshの登場は1984年だし、IBM-PCは1981年。これらのアプリケーションの開発はやっぱ当時アセンブラが主流だったと思うよ。Macintoshの場合Pascalの純正開発ツールがあったかな。「一太郎」の前に日本語ワープロソフトとして…

「財政再建」は財政悪化を招く(2)

2013年版IMFの予測によれば、国際社会から緊縮財政を強いられているギリシャが、15年デフレの日本に続いて、今年からは世界で二番目のデフレ国となりそうです。IMFの言うとおりに無理な緊縮財政を続けてきたギリシャがデフレ転落では、更に緊縮を続けよ、と…

近づくアベノミクス終焉の足音

消費税増税というアベノミクス終焉の足音が聞こえてきます。 ただ、今回消費税蔵増税(ママ)を決定すれば、それはアベノミクスの「終わりの始まり」になると思います。「終わりの始まり」ではなく、「終わり」かもしれません。消費税増税を決定した直後から株…

作り変えられていく歴史(2)

「例外中の例外」は言い過ぎだったと思いますが、1980年代はアセンブラが主というのもごく一部しか見ていない意見でしょう。 ん〜その言語が発表されるやいなや、普及したと勘違いしてるんじゃ?実態を考慮していない。たとえばAdaってほとんど普及しなかっ…

「財政再建」は財政悪化を招く

ある意味典型的な「合成の誤謬」 財政黒字は、GDPを減少させる方向に作用しますから、財政黒字が続くということは景気が過熱していることを暗示していることになります。 図表2は前回のエントリーで触れた日本国の純資産・純債務ベースでのバランスシートで…

作り変えられていく歴史

20年ほどずれている歴史認識 1980年代はアセンブラが主だったんだよね。これは職人芸の世界で、おいそれと誰でもプログラミングできるようなものではなかった。しかしその後高級言語(C言語とかC++とかJavaとかPerlとか)が主流になっていき、それに比例してプ…

需要不足を引き起こすのは物理法則による制約

需要不足を引き起こすのは貨幣の価値の尺度の機能か、それとも交換の媒介の機能か?需要不足を引き起こすのは、それらよりも現実経済での物理法則による制約です。完全競争市場などの理論モデルと違って、現実経済は物理法則による制約を受けています。製造…

経済学の問題は数学以前

スタージョンの法則の通り9割の議論はカスだが、数理経済モデルなしではカスの比率が9割よりもっと上がるそうだ。五十歩百歩というやつでは……。 モデル自体の問題は、数理経済モデルでは解決不可能です。 メルカトル図法の地図を見てグリーンランドはオース…

経済学のモデル信仰

モデルと現実の区別ができていない経済学 「経済学って、役に立つ?」とか、「経済学は科学か宗教か?」とか、経済学に疑問が投げかけられることは、珍しくありません。自然科学の分野ではまずありえませんが、経済学に対しては、こうした疑問が投げかけられ…

ミクロ経済学こそ疑似科学

完全競争市場は完全妄想市場 かつてレーガン米大統領は、政策判斷に占星術師の意見を取り入れてゐたことが曝露され、世間の物笑ひになつた。しかし少なくとも現在の日本人にレーガンを笑ふ資格はない。占星術と五十歩百歩の疑似科學によつて經濟政策を決めよ…

比較生産費説の錯覚(2)

「比較生産費説の錯覚」を要約するなら、リカードの比較生産費説の欠陥は、本来、別々のものとして扱わなければならない、ある産業における以下の三つが区別されていないことにあるということです。 その産業の従事者の生産性 その産業に従事していない人々…

比較生産費説の錯覚

「自由貿易には理論的根拠はない」と「リカード論理ではクジラが空を飛ぶ」をまとめて、比較生産費説批判について整理し直します。 比較優位産業に特化することにより生産量が減る? イギリス ポルトガル 生産量合計 布(生産量) 1単位 1単位 2単位 布(労働者…

成長が先、生産性は後

経済学の常識は、個々の企業が生産性を上げ、その結果として経済が成長するというものだろう。それは分かっていながら、筆者は、成長の結果として、生産性が上がっているのではないかという、長年の疑問を拭えないでいる。 成長が先です。なぜならば、経済に…

リカード論理ではクジラが空を飛ぶ

「自由貿易には理論的根拠はない」で述べたリカードの比較生産費説の論理的な間違いについてわからない人が多いようなので、説明を補足します。比較生産費説の論理が正しいとするとクジラは空を飛ぶことができることになってしまいます。 比較生産費説は、同…

インフレになっても金利はすぐには上がらない

インフレになると金利が上がるという人々がいます。金利が上がって財政が破綻するという人までいます。ですが、これは間違いです。インフレになっても金利はすぐには上がりません。金利が上がるのは景気が十分回復してからになります。 現在の10年国債先物…

デフレは滅びへの道

デフレは悪である デフレは悪であり、デフレを放置することは経済的滅亡につながります。 經濟學者のほとんどは、デフレ(物價全般の低下)は經濟に惡影響を及ぼすと主張する。そしてその多くは、二―三パーセントのインフレ(物價全般の上昇)に戻す政策を提…

今こそ財政ファイナンスを行うべき

財政ファイナンスは買いオペの一種と見なすことができる 政府支出の財源を中央銀行が通貨発行で賄う財政ファイナンスは、禁じ手であると認識している人々が少なくないが、財政ファイナンスが禁じ手であるのは、時と場合によります。財政ファイナンスは、日銀…

”アベノミクスで始まった「日本売り」 円安で喜んでいるのは今のうちだ”は間違いだらけ

個人攻撃をするつもりはないのですが、”アベノミクスで始まった「日本売り」 円安で喜んでいるのは今のうちだ”という間違いだらけの記事を見つけたので、先日のエントリに続いて取り上げます。 20年以上金融引き締めを続けていた日銀 以前のエントリで書いた…

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「デフレって何?」の大間違い

「デフレって何?」というエントリはデフレについて間違いだらけです。 デフレは景気を悪化させる ではどうして安倍首相は「デフレを止めよう」といっているのでしょうか? よくわからないのですが、景気がわるいと人々があまり買い物をしないので、物価は下…

体罰ではなくリンチ

帰宅した生徒は「試合に負けたよ」と話したが、なぜか表情は明るかった。心配した母親が体罰の有無を何度も尋ねると、「やっぱり今日もだいぶやられた。試合中も含め30〜40回殴られた」と明かした。「30〜40回殴られた」って、1日でそこまでやるのは…

自由貿易には理論的根拠はない

自由貿易推進の理論的根拠としているリカードの比較生産費説には論理的な間違いがある 先日のエントリでふれたように、多くの経済学者が自由貿易推進の理論的根拠としているリカードの比較生産費説には、論理的な間違いがあります。リカードの比較生産費説は…

新年の抱負

あけましておめでとうございます。今年こそ、「経済学が陥っているパラダイムへの麻痺」についてあきらかにしていきたいと思います。