2022-01-01から1年間の記事一覧

現実の市場は小さな独占市場の集合

現実の市場は小さな独占市場の集合と見なせます。『各々の買い手はある商品を単一の売り手からのみ買う』と見なせますから、単一の売り手とそれを相手とする小さな独占市場が集合したものと見なせます。 但し、各々の小さな独占市場の境界付近では、ある種の…

各々の買い手はある商品を単一の売り手からのみ買う

各々の買い手はある商品を単一の売り手からのみ買うと近似できます。ここでは、買い手が売り手より多い一般的な商品を想定しています。また、買い手や売り手という言葉を使うのは、流通業者等を意識したからです。 『同じ商品でも買い手は売り手を選択する』…

モデルから外した要素を追加できないミクロ経済学のモデル

『ミクロ経済学には数学的基礎は無い』では、説明が不十分だったようなので、説明し直します。 自然科学では、理想化・抽象化したモデルにモデルから外した要素も追加して、より現実的なモデルに拡張することが一般にできます。しかし、部分均衡モデルや一般…

日銀が国債を大量に買っただけではハイパーインフレにはならない

日銀が国債を大量に買っただけではハイパーインフレにはなりません。 『日銀が国債を大量に買えば、ハイパーインフレになる』と主張する人々がいます。しかし、日銀の国債大量購入にもかかわらず、ここ四半世紀ほどデフレ気味です。最近、輸入食糧や円安の影…

同じ商品でも買い手は売り手を選択する

同じ商品でも買い手は売り手を選択します。これは、取引条件の良い売り手を積極的に選択するという意味ではありません。同じ商品でも買い手は売り手を無意識的に選択してしまうということです。なお、ここでは、買い手が売り手より多い一般的な商品を仮定し…

取引に付随する費用の影響は大きい

商品の価格、数量を含めた、取引全体の費用における取引に付随する費用の影響は、相対的に見るとかなり大きいです。部分均衡モデルや一般均衡モデルは取引に付随する費用を無視したモデルですので、取引に付随する費用は軽視されがちです。しかし、これは間…

ミクロ経済学には数学的基礎は無い

ミクロ経済学には数学的基礎はありません。ミクロ経済学に数学的基礎があると信じている多くの人々がいるに過ぎません。 例えば、供給曲線と需要曲線の交点で市場における価格と数量が決まるという部分均衡モデルを考えてみましょう。このモデルでは、価格と…

貨幣は負債ではなく債権では?

私は、MMT(Modern Monetary Theory、以下MMT)については、大まかには賛成の立場です。しかし、一点、どうしても納得がいかないものがあります。それが、「貨幣は負債である」というMMTの定義です。逆に見えます。負債ではなく、反対側の債権であるように見え…

需要の和や供給の和は客観的に計算できない

『需要の和や供給の和は客観的な計算ができない』と書きましたが、これを詳細に説明してみましょう。 需要曲線や供給曲線は、ミクロ経済学の教科書の冒頭に出てきますが、需要の和や供給の和を計算するには、3点ほど、問題があります。 値を足し合わせるこ…

除菌詐欺に騙されるな

『首掛け空気清浄、根拠なし』という記事がありましたが、この手の簡易空気清浄、除菌は、まず、詐欺です。この手の除菌は、ウイルスや菌を死滅させる前に本人が死にます。熱湯消毒は、ウイルスや菌より、人間が先に死にます。 一般に、ウイルスや菌より、人…

ミクロ経済学に騙されないタメに

『ミクロ経済学には基礎が無い』を補足、拡張して、説明し直します。 失われた30年などと呼ばれ、長い不況が続いています。この原因はなんでしょうか?私は、その最たるモノは、ミクロ経済学の基礎にある間違いのせいだと考えています。間違った経済学による…