各々の買い手はある商品を単一の売り手からのみ買う

各々の買い手はある商品を単一の売り手からのみ買うと近似できます。ここでは、買い手が売り手より多い一般的な商品を想定しています。また、買い手や売り手という言葉を使うのは、流通業者等を意識したからです。

同じ商品でも買い手は売り手を選択する』わけですが、ある買い手はある商品を単一の売り手からのみ買うわけではありません。売り切れの場合以外にも、以下のような例外があります。

  • 買い手の移動などにより、取引条件が最も良い売り手が変わる
  • 取引条件が最も良い売り手が複数いる
  • 売り手の廃業等のリスクに備える

最初と二番目は、その買い手について、要求する数量がその分少ない買い手が複数いると見なすことができます。売り切れは、売り手にとって機会損失ですから必要最小限に抑制されますし、売り手の廃業等のリスクに備えるのもさほど大きなものになりません。従って、各々の買い手はある商品を単一の売り手からのみ買うと近似できます。