ソフトウェアは「工場」では開発できない

最近ネットで話題になったスライド「ウォーターフォールの歴史」を見ながら、むしろ皆の仮想敵はウォーターフォールではなく、日本型ソフトウェアファクトリーなのではないかと考えた次第。

ソフトウェア開発はハードウェアで言えば設計に相当し、工場で行う製造に相当するのはソフトウェアではコピーです。したがって、工場で効率の良い方式がソフトウェア開発でも効率が良いとは限りません。むしろ、工場という比喩を使うことは、ソフトウェア開発とは何かという基本的な理解に対する誤解を蔓延させるため、有害と思われます。
工場で行う製造に相当するのはソフトウェアではコピーであるという認識が十分に徹底されれば、「ソフトウェアファクトリー」という言葉を使ってもいいと思います。ですが、その場合は「ファクトリー」という言葉に拘る理由が無いでしょう。