経済学における均衡信仰4

売れ残りは常に存在する

均衡モデルでは、需要と供給とが一致するよう価格が変動すると考える。
しかし、現実の経済では、価格はほとんど変動せず、多少の売れ残りがあるのが通常である。店頭に並んでいる商品は、ある程度以上の期間がたっても売れていないという意味での「売れ残り」ではなくても、供給したがまだ売れていないという意味で「売れ残り」なのである。
「売れ残り」を無くそうとすれば、店頭に商品が無いという「売り切れ」の状態に陥ってしまう。
「売れ残り」も「売り切れ」も無くすには、お客が店にくるタイミングに合わせてお客が欲しい商品を用意する必要がある。お客が予約をとる一部のサービスを除き、お客は基本的に自由に好き勝手なタイミングでやってくるから、予知能力や読心力でも使わないかぎりそんなことは不可能である。