誰が言ったかで判断する理由

我々は実のところ、人の話しを吟味するにあたって「何を言ったか」よりも「誰がそれを言ったか」の方を重視するよう出来ている。

「何を言ったかよりも、誰がそれを言ったかの方を重視する」のでは、話の吟味とは呼べないだろう。このように言った方がより適切だと思う。

我々は実のところ、人の話を吟味する時、「何を言ったか」で判断するよりも「誰がそれを言ったか」で判断する方が多い。

人の話を「何を言ったか」だけで判断することは難しい。だから、「誰が言ったか」ということも参考にして吟味するのは仕方ない。「何を言ったか」で判断できない時、「誰が言ったか」が判断基準になる。「何を言ったか」だけで判断できないことの方が多いので、結果として、「何を言ったか」が判断基準になることより「誰が言ったか」が判断基準になることのほうが多くなる。だが、それは「何を言ったかよりも、誰がそれを言ったかの方を重視する」ということではない。

話を吟味していないという意味で、「何を言ったかよりも、誰がそれを言ったかの方を重視する」と言っているのであれば、そのとおりかもしれない。