ウォーターフォール型開発はプロジェクトマネージメント不在

ウォーターフォール型開発でもうまくいくことはある

はぶあきひろさんがウォーターフォール型開発でもきちんとできればうまくいくと書いていた。

世の中でウォーターフォールを貶している人で、きちんと運営された綺麗な形で成功したウォーターフォールに参画した経験をお持ちの上で貶している人ってどれくらいいるのかわかりませんが、少なくとも私は、ウォーターフォールだからという理由で失敗したプロジェクトは知りません。ウォーターフォールだろうが何だろうが、プロジェクト運営が下手なら失敗するし、要件をきちんとお客様と合意できないままにリリースしようとしたらしっぺ返しがくるだけの、当たり前の帰結しか見たことがありません。

確かにウォーターフォールでもうまくいくことはある。だが、それは単に運に恵まれただけではないだろうか。

多くの場合様々なトラブルが発生する

僕は今の段階ではウォーターフォールは嫌いです、という感情的なことしか言えません。きれいな形のウォーターフォールというのを体験したことがないからです。前工程の人がタイムリミットに追われて適当に投げ出した成果物を必死で読み解きながら、後工程の人が苦労を重ねていくようなものしか見たことありません。

多くの場合、様々なトラブルが発生し、「後工程の人が苦労を重ねていく」といったことになってしまう。

トラブルが発生してもプロジェクトが破綻しないようにするのがプロジェクトマネージメント

仕様に大きな間違いがあってもウォーターフォールで乗り切れるだろうか。大きな仕様変更があってもウォーターフォールで対処できるだろうか。人間は間違うものだから、仕様の間違いも当然ある。環境は変化するものだから、仕様を規定している環境が変化したため仕様変更せざるを得なくなることは当然起きる。大小様々なトラブルが開発プロジェクトでは発生する。

トラブルが発生しにくいようにし、トラブルが発生してもプロジェクトの破綻につながらないようにするのがプロジェクトマネージメントである。トラブルが発生しなければうまくいくというのでは、それは単なる運任せにすぎない。

もちろん、どんな大きなトラブルが発生してもプロジェクトが破綻しないようにできるわけではない。しかし、プロジェクトマネージメントがきちんとできていれば、ある程度大きなトラブルが発生してもプロジェクトは破綻しないはずである。最小限の被害で乗り切れるはずである。ウォーターフォールでは、ある程度大きなトラブルが発生が発生するとプロジェクトの破綻に直結してしまう。これでは、プロジェクトマネージメント不在と言わざるを得ない。