デフレの影響

数字の大きさ」というエントリで、デフレの心理的効果の話がでていた。だが、デフレの影響を考える時、難しく心理的効果を考える必要はないし、賃金の実質的価値だの賃金の下方硬直性だのを考える必要もない。デフレやインフレにより時間の経過に伴い価格が変化していくということと、企業活動には時間がかかるということを理解していればいい。

設備や原材料の価格は購入時点の価格

利益を計算する時、当然のことだが、製品の価格は売却時点の価格で、設備や原材料の価格は購入時点の価格を基に計算する。従って、原材料の価格は数ヶ月前の価格が、設備に至っては数年から十数年前の価格が基となる。
過去のエントリでも述べているが、同じ比率で価格が変化しても、時間的に前に購入しなければならない設備や原材料の価格は、製品の価格に比べデフレ(やインフレ)の影響を受けにくい。そのため、デフレになると、製品の価格の下落により利益が大幅に減少することになる。