ソフトウェア開発に進歩がない理由(2)

ソフトウェア開発に進歩がない理由」に関して批判があったので、回答しておこう。

もともとの話題になったITプロジェクトの実態とは!に紹介されている漫画を見てみるとわかるが、その名のとおり「プロジェクト運営」の問題を皮肉っている。この状況が変わっていないのを嘆く問題意識の高さは評価するのだが、あっという間に「ソフトウェア開発」の問題にすり替わるのはなぜだろうか。

いや、元々の絵がソフトウェア開発*1を批判したもので、それを転載する際に「ITプロジェクトの実態とは!」というタイトルをつけたようなんだけど……。「ソフトウェア開発プロジェクト」を批判したものではあっても、ソフトウェア開発と関係ない「プロジェクト」を批判したものではない。

基礎的な教科書の内容が30年前と代わり映えしないのはソフトウェアもハードウェアも同じだし、先端技術を扱った教科書の内容が30年前と異なるのも、ソフト・ハードともに同じである。

ハードウェア開発ならば、実務に携わる人間にとって30年前の本が役立つことはまずないはず。ところが、ソフトウェア開発では30年前の本で批判されているような間違いが繰り返されている。

*1:より正確にはシステム開発か?