二酸化炭素という有毒ガス

GIGAZINEで、ドライアイスで爆弾を作ったり、消えるシャボン玉を作るムービーを紹介しているのだが、二酸化炭素の危険性の扱いに問題がある。

ドライアイスは直接触れると凍傷の危険があり、換気を行わないと酸欠の危険性もありますので取り扱いには注意が必要です。

「酸欠の危険性」というのは、間違いではないが、二酸化炭素の危険性を誤解している確率が高い。危険性を誤解していなくても、読んだ人に誤解される表現である。酸欠の危険性というと、大気中の二酸化炭素濃度が100%近くなったための窒息死と考えやすい。だが、実際には、大気中の二酸化炭素濃度が2%程度で中毒症状が出て、10%程度で命にかかわる。ドライアイスを扱う場合には十二分な換気を行う必要があり、「換気を行わない」などというのは、全く論外。

ドライアイスはケーキ屋やスーパーで冷却剤として使われていますが、酸欠事故の恐れや廃棄するのに昇華を待つしかないなどの欠点から、最近は吸水ポリマーが原料の保冷剤に取って代わられつつあるようです。

二酸化炭素を有毒ガスだと認識せずに、「換気を行わないと酸欠の危険性もある」などという甘い認識でいれば、事故が起きるのは当然で、ろくな知識ももたずに、危険物を扱っていたということだろう。