軍がつくった慰安所

従軍慰安婦についての安倍首相発言で、いくつかのブログが、従軍慰安婦問題を取り上げている。

気になるのは、ろくに調べもせずに、従軍慰安婦問題を矮小化しようとする傾向が見られることだ。コメントなどを見ているとそれが甚だしい。

典型的なのは「軍慰安所従業婦等募集に関する件」という通達だが、これは業者が慰安婦を募集するとき、軍部の名前を利用しないよう注意せよと命じるもので、むしろ軍が慰安所の経営主体ではなかったことを立証している。

全然立証していないと思うが……。名誉なこととは言えないから名をかくすというのは、よくあることだろう。
全ての慰安所に関してではないにせよ、軍が慰安所を運営していたという証拠はいくつもあがっている。有名なのは、中曽根元首相が、回想記『二十三歳で三千人の総指揮官』に「慰安所をつくってやった」と書いているという話だろう。軍が強制したとして、戦犯として裁かれた「白馬事件」のような例もある。