口蹄疫禍はこれからが本番かもしれない(2)

参院選挙で日本中に口蹄疫が広まる?

はっきり言って、九州、特に九州南部は、人や物の移動を厳しく制限すべき状態にあり、選挙カーが走り回ったり、選挙演説のために人を集めたりすべきではない。だが、危機意識のない首相は、参院選挙を延期することも、選挙カーや選挙演説を制限するための特別立法を行うこともせずに国会を閉会してしまった。参院選挙で口蹄疫が広まる虞はきわめて高い。

クジラやイルカが口蹄疫に感染する?

日向灘のウイルス汚染を心配している人がいる。

海水中でウイルスがどうなるか、滅失までどのくらい時間がかかるか、よく分からないが、日向灘の沿岸部の海水が汚染されていると、それがサーファーに付着して運搬される恐れはないだろうか。

私自身は、サーファーよりも、クジラやイルカが口蹄疫に感染しないかということの方が心配である。最新の生物学では、クジラやイルカは、鯨偶蹄目として、ウシやブタと同じ目に分類されている。

さらに、かつての偶蹄目・クジラ目の祖先からはまずラクダの仲間が分岐し、次にブタやイノシシ、次にウシ・キリンなどの反芻亜目、そしてカバ、クジラの順に分岐していったということが明確に示されたのです。

クジラの方がブタよりもウシに近い。ブタにもウシにも感染する口蹄疫がクジラやイルカに感染する虞は高い。唯一の希望は、クジラに近いカバの口蹄疫感染例が無いらしいことだ。

カバ(Hippopotamus_amphibius)は、口蹄疫に感染することが証明されておらず、アフリカのKruger国立公園のカバから採取した877検体の血清を調べた結果感染の証拠はみつからなかった。