景気はもっと悪化した方がいい

逆説的ですが、景気はもっと悪化した方がいいです。景気がもっともっと悪化すれば、誰も消費税を上げろとは言わなくなるでしょう。

現状は既に景気後退局面入り

7月以降の景気回復も思わしくないう分析がいくつもなされています。 (原文ママ)

1997年のことを覚えていれば、自動車の販売不振などは予想できたはずなのですが……。

販売台数は、97年(暦年)が前年比5.0%減、98年は前年比12.8%の減少となり、この2年間で、年間販売台数の水準は95年比で約90万台、94年比で56万台低い水準に移行した[4]。両年の平均を基準に見ると、約73万台の減少である。この自動車でも、需要は 1.2 兆円程度縮小したと考えられる。

増税前の駆け込み需要や2%の増税であったことを含めて、1997年に前年比5.0%減であったことを考慮するなら、今回の前年同月比9.1%減は、想定すべき範囲内ではないでしょうか。

現状は既に景気後退局面入りと考えるべきでしょう。

最近のGDPなどを見ると、現在の日本は既に消費増税による景気後退局面入りしている気配が濃厚です。

2013年10-12月の実質成長率が、ほんのわずかですがマイナス成長に下方修正されています。2013年10-12月がマイナス、1-3月と4-6月を均すとマイナス、実質的には3期連続マイナスと考えることもできます。

最悪は消費税増税決定後に景気が急速に悪化すること

最悪なのは、消費税増税決定後に景気が急速に悪化する場合でしょう。責任を認めるのがいやで、景気の悪化を認めず、景気対策も決断が遅れに遅れ、深刻な不況の状態で消費税増税を実施するというケースです。残念ながら、このケースに陥る危険性はかなり高そうです。