規模でソフトウェアの生産量をあらわそうとすることによる害

生産性を向上させるはずのIDEが逆効果をもたらすということが話題になっている。

ソフトウェアの規模は人月がそうであるようにコストをあらわす指標

この逆効果になる原因の一つは、先日、「ソフトウェア開発を理解していない人々(2)」で述べた「ソフトウェアの規模はソフトウェアの生産量をあらわさない」ことによるものである。規模がソフトウェアの生産量をあらわしていないのに規模でソフトウェアの生産量をあらわそうとすることによる無理が、逆効果をもたらしている。規模でソフトウェアの生産量をあらわそうとすると、規模が大きい方がいいという判断に陥ってしまい、ソフトウェアの水脹れを起こしやすい。ソフトウェアの規模は「どちらかと言えば、人月がそうであるようにコストをあらわす指標である」から、ソフトウェアの水脹れはコストの増大や品質の低下をもたらす。