名前がもたらす同一性

同じものを同じ名前で呼ぶのか

サーバ管理者日誌のエントリに以下のようなことが書かれていた。

こうやって考えると、hostnameというのは、結構、抽象的な概念に対して付けられている名前なのかも知れない。

実は、名前自体が抽象的な概念に対して付けられているものである。

考えてみると、実際のところhostnameは何に対して付けている名前なのだろうか。ケースなのかCPUなのか設置場所なのかディスクなのか。

人間の名前は何に対して付けられているのだろうか?物質的なものに対して付けられているわけではない。人間の身体を構成する物質は、徐々に入れ替わっていく。精神とかに対してだろうか?思想などは変化するものだし、記憶喪失になったり、植物状態になったりしても別人とは見なさないことからすれば、精神とかに対して名前を付けているとも言い難い。

同じ名前だから同じものと見なす

同じものだから同じ名前で呼ぶのではなく、同じものと見なしたから同じ名前で呼ぶ。同じ名前で呼ばれているから同じものと見なす。同一性は「もの」にあるのではなく、「名前」にある。