縦書きより、横書きの方が読みにくいという意見がある。
では、なぜ読むと疲れるのか。それがずっと分からなかったのだが、ついさっき気づいた。
「横書き」が原因だ!!
慣れの問題だという意見もある。
横書きの文書を読む際に疲れるのは、多分縦書きの文章に慣れているからだろう。仮に書籍の多くが横書きになったとすれば、縦書きのほうに苦痛を感じるようになる可能性は高い。恐らく、どちらに慣れているかと言う問題なのだろう。
私自身は、縦書きも横書きも大差ないと思う。ただ、紙の本を片手で持って読むときは、私自身を含めて右利きが多いので、縦書きの方が読みやすいと思う。
私自身、日本語を読む時は縦書きの方が好きだ。ただこれは縦書きだから好き、というより片手で読む時に左手を使えるからというのが大きいかも知れない。文庫か新書を手に取っていただければお分かりになると思うが、片手でページをたぐると、縦書きだと左手、横書きだと右手になる。
私の場合、右手に持っている時は、慣れもあって、縦書きでも横書きでも持っているその手でめくりながら読めるが、左手で持っている時には、縦書きでないと持っているその手でめくりながら読めない。
読みにくい横書きは少なくないが、それは、その横書きが読みにくいだけで、横書きそのものが読みにくいわけではないと思う。
未熟な横書きのレイアウト
ディスプレイ上では、めくる必要がないので縦書きも横書きも特に関係ないはずである。だが現実には、読みにくい横書きが少なくない。多くの横書きが読みにくいのはレイアウトが未熟で、読みやすさに充分な配慮がなされていないからだと思う。ディスプレイ上では圧倒的に横書きが多い。また、ディスプレイ上での読みやすさに関する知識の蓄積が少ない。結果として、ディスプレイ上では、読みにくい横書きが多くなるのだと思う。
私の見るところ、以下の二つどちらかが当てはまる場合に読みにくい横書きとなる。
- 狭すぎる行間。
- 長すぎる行。
英語版を単純に日本語表示できるようにしただけだと、行間が狭すぎて読みにくくなる。英語版の行間は、英小文字を基準に考えられているが、日本語のための行間では、英大文字と同程度の行間が必要である。
活字における日本語における1行の長さは、新聞や雑誌で10文字から20文字程度、小説などで、20文字から40文字程度しかない。これは、縦書きでも横書きでも大差ない。これに対して、ディスプレイ上では、フォントの設定などにより変わるとはいえ、1行が50文字とか60文字というケースは珍しくない。はっきり言って長すぎる。1行が長いと行に沿って目線を移動させなければ読むことができない。次の行を読むためには、行を移ることと行の末尾から行の先頭へ戻ることの両方が必要になり、読んでいる位置を見失いがちになる。行間が狭いとさらに悪化する。これは非常に疲れる。これが、横書きが読みにくいと思われる原因ではないかと思う。
高解像度ディスプレイではフォントサイズやウィンドウの幅を調整するべき
このブログでは、低解像度のディスプレイで表示する場合も考慮して、高解像度ディスプレイでは1行の長さが長くなりすぎてもやむを得ないと考えている。高解像度ディスプレイで見る人はフォントサイズやウィンドウの幅を調整して、1行の長さが長くなりすぎないようにした方が見やすくなると思う。