HTTPの同時接続数における合成の誤謬

スラッシュドット ジャパンで「HTTPの同時接続数はどうあるべきか?」というストーリーが話題になっている。典型的な合成の誤謬の例のようだ。
大多数の場合、一つのWebページは、HTMLファイルと多数の画像ファイルなどからなっているので、HTTPの接続数が複数であれば、複数のファイルを並行して通信することができる。一人だけがHTTPの同時接続数を増やすのであれば、サーバからの通信全体に占める比率が増加して、クライアント側(PC側)にとっては通信時間を短縮できる。だが、みんながHTTPの同時接続数を増やすのであれば、サーバからの通信全体に占める比率は増加しないので、クライアント側における通信時間を短縮できない。それどころか、サーバにおける処理のロスが増大するので、クライアント側における通信時間が長くなってしまう。