「財政再建」こそ財政を悪化させる

「過ぎたるは及ばざるが如し」という諺を理解していない人は多いようです。

結局、「○○だから日本はズレている」の答えは、「おじさん」たちの滑稽な所業の数々ではなく、誰もが正しいと疑わない「財政再建」という価値感にある。「正しい」ことにやり過ぎはないと信じ込み、本当にそれを達成するには、成長と両立させるための微妙なサジ加減が必要なことを無視してしまう。国を傾けるほどの要因は、「正しさ」にこそ潜んでいるものなのだ。

酸素中毒とか水中毒とか、生きていくために必須な酸素や水ですら摂りすぎると毒となり、最悪の場合死をもたらすことがわかっています。「財政再建」を目指しても適切に行われなければ、景気を悪化させて財政を逆に悪化させることになります。
「国民一人当たり○○○万円の借金」などといったアベコベな認識でいるかぎり、財政再建どころか、財政を悪化させるのがおちでしょう。そういう観点からすると、「財政再建」を声高に唱えるマスメディア等こそが財政再建の最大の障害かもしれません。