1997年の消費税増税がデフレの引き金となったことは明白

4月、消費増税によって、生産と出荷は、いったん落ち込むものの、5月には戻し、7月まで、その水準を保つことになる。これは、現在からすると問題のない動きに思えるが、成長を前提とする経済では深刻な事態だった。出荷が伸びないために、5、6、7と月を追って在庫が急増していったからである。

確かに、を見ると、1997年6月には、1996年の在庫の水準を超えてしまっており、この時点で既に異常な事態に陥っていたことがわかります。1997年7月に発生したアジア通貨危機の前に異常な事態に陥っていたわけで、消費税増税以外にデフレの原因を求めるのは無理でしょう。もちろん、アジア通貨危機や大型金融破綻は経済の状況をさらに悪化させたでしょう。しかし、消費税増税が無ければ、傷は小さなもので済んだでしょう。