既に十二分に行われているソフトウェア再利用

ソフトウェアの開発生産性の向上は、開発組織にとって永遠のテーマといえるでしょう。さまざまな言語やフレームワークが“生産性の向上”をうたい文句に、世に現れては消えていきます。しかし、それら新しい道具立てへの関心は、主に、「ゼロから構築するときにいかに速く」という文脈で語られることが多いように思います。その一方で、“再利用”はそもそも「いかに作らずに済ますか?」を念頭に置いた異なるアプローチです。ソフトウェア再利用は、『ソフトウェア再利用の神話』という名の書籍が出るほど、1つの理想とされながらそれをどう実現するか?という具体化の段階で多くの組織が立ち止まってしまう“難しいテーマ”と思われています。

以前にも「極めて高いソフトウェアの再利用率」というエントリを書いたことがあるが、ソフトウェアの再利用は十二分に行われている。100%そのままで再利用したら再利用と数えないというおかしな慣習があるため、見かけ上再利用が少なく見えるだけ。