従来のソフトウェア工学は間違いだらけ

裸の王様の服に喩えられるソフトウェア工学

エントリを批評してほしい」とまで、書かれてしまったので、「従来のソフトウェア工学が決定的に間違っている点 」について書かせてもらおう。
従来のソフトウェア工学に決定的に間違っている点があるというよりも、従来のソフトウェア工学は間違いだらけと言った方が適切だろう。ソフトウェア工学は、ピート・マクブリーンが「ソフトウェア職人気質」の29ページにおいて、「皇帝が本当に着るべき着物を着ているかどうかについて話をする時が来ました」と裸の王様(原題:The Emperor's New Clothes)の服に喩えているほどである。

いくつかのソフトウェア開発に対する基礎的な間違い

私自身、「ソフトウェア開発を理解していない人々」や「ソフトウェア開発を理解していない人々(2)」などで、ソフトウェア開発に関する誤解を指摘してきた。特に3点ほど基礎なところが理解されておらず、そこから様々な問題が派生しているように思う。

  • ソフトウェアは情報である
  • ソフトウェア開発はハードウェアにおける設計である
  • ビジネスにおけるソフトウェア開発は、目的でなく手段である

こうしたことが、理解されていないため、こと生産性向上に関しては、従来のソフトウェア工学はほとんど役に立たなかったと言っても過言ではないだろう。「属人性を排除して開発者の能力を均一化しようとしている」という間違いも、これら、特に初めの二つを理解していないことから発生しているように思える。

コメント欄は閉じていないのだが

余談だが、「残念ながら酔狂人さんとこのコメント欄は閉じられているようだ」と書かれているのだが、コメント欄は閉じていない。どうも何か不具合があるようだ。