国債は返済不要

国債は、政府の債務、借金であり、返済しなければならないと言われます。これは、ある意味間違いです。

少なくとも、独自通貨建ての国債は、国民の資産であることが本質です。独自通貨建ての国債が、政府にとって、債務、借金であるというのは、方便に過ぎません。独自通貨建ての国債が、政府にとって債務ではないとすると、そのために法律を作ったり、会計上の例外的扱いを追加したり、色々な不都合が生じます。だから、政府にとって債務であるとしているだけです。国債保有者から求められているのは、政府の健全な維持、発展です。返済ではありません。

国債の本質は国民の資産

独自通貨建ての国債の本質は、国民、国民保有の企業にとって資産であることです。ほとんど通貨と同じです。通貨との違いは、通貨が常にその額面上の価値を保証されているのに対し、独自通貨建ての国債は償還時しかその額面上の価値が保証されていないことです。そして、その反面、通貨には付かない利子が独自通貨建ての国債には付きます。

政府の債務という方便

独自通貨建て国債が政府の債務であるというのは、ある種の方便に過ぎません。独自通貨建て国債が、国民にとって資産であるということを無理なく成り立たさせるためのものに過ぎません。

利払いや他者への譲渡、償還、といった国債の扱いを認めるには、国債を債権として扱うのが自然です。そして、債権と債務が同じものの表と裏であることを考えると、国債の債務を政府が負うようにするのが、順当ということになります。

求められているのは、健全な維持・発展

政府が国債保有者に求められているものは、政府の健全な維持、発展です。決済資金の分や、例外的に経営が大きく悪化したような場合を除けば、返済ではありません。実際、返済である償還時は、借り換えが行われて、返済が相殺されるのが普通です。実質、ほとんど返済されません。