政府の債務は借金ではなく、単なる約束事

発行済み日本銀行券(紙幣)や発行済み円建て国債等が日銀や政府の債務として扱われるのは、「それらを債務として扱う」という約束事の結果に過ぎません。ゼロの階乗を1とするのと同様、単なる約束事です。

nの階乗は、nから1までの積です。ゼロの階乗はゼロになりそうですが、1と定義されています。そちらの方が数学的に都合が良いことが多いからです。日銀や政府の債務という扱いになっているのもその方が都合が良いからに過ぎません。債務という扱いにしないと、日銀券や国債のために特別に会計上の扱いが必要になります。債務という扱いにすれば、社債や地方債、公債と同様の扱いができます。

日銀や政府の債務として扱うのは、約束事に過ぎませんから、借金として扱うのは、話が逆転しています。

日銀券は、古いものを新しいものに交換すれば良いだけですし、国債ロールオーバー(借り換え)すれば済むことです。これも本質的に同じもの同士の交換です。同じもの同士の交換ですので、借金と考えるのはかなりの屁理屈でしょう。