現実を知らない政治家たち

自民党の「青少年のアクセス防止法案」とやらが一部で話題になっている。

こんなことを言う政治家たちは、「インターネット」どころか現実を知らないと言わざるを得ない。有害な情報を規制するということは、有益な情報も規制するということだからである。

無害なもの≒無益なもの

毒すらも人間は自分たちのために有効に使ってきたという、有史以前からの現実がある。矢に毒を塗ることで狩猟の効率を高めるという知恵は、広く見られた。「毒にも薬にもならない」という言い回しがあるように、毒でも使い道はあると考えてきたのが人間である。
逆に、水や酸素のように身体に必須なものでも量によっては身体に害をもたらす。有害というのは、それほど境界線が微妙な概念である。有害なものを遠ざけるということは、それの益からも遠ざけるということである。有益なものがほとんど無害ならばそれでもいいかもしれない。だが、有益なものも使い方や量によって害をもたらし、使い方や量に関係なく無害なものはまず無益である。というのが現実である。情報も例外ではない。