経済学の権威を傷つける経済学信奉者に見る権威主義

osakaecoさんのエントリのコメントに以下のようなことが書かれていた。

日本の経済学論議(BY非専門家)は,基本的に床屋談義なのです。ブログで経済学を振りかざして政策提言をしている人の中で,経済学のPh.Dを持っている人なんてほとんどいないのです。

ミクロ経済学Ph.Dは持っているが,ブログだからつい領海侵犯してマクロのことまでしゃべっちゃったというレベルですらなく,彼らは経済学の学士号さえ持ってないのです。

「経済学の学士号さえ持ってない」ことのどこが悪いのだろうか。大事なのは言っている内容が正しいか否かであって、Ph.Dの有無など関係ない。むしろ、そうしたことを話題にすればするほど経済学の権威は下がる。
しばらく前の実例で言えば、化学の学士号さえ持ってない人物にノーベル化学賞が与えられたが、それで化学やノーベル化学賞の権威が下がったなどと聞いたことがない。
事実と論理とによる説明に自信が無いから、権威に頼る。だが、権威に頼れば頼るほど権威それ自体を傷つけていく。経済学の権威をふりかざす人たちこそ、経済学の権威を最も傷つけている人たちである。