供給不足なのは有能な経済学者

日本経済は供給不足だと言っている人がいますが、どう考えても間違いです。

8月に入って、不吉な統計の発表が続いている。貿易赤字が半期で約7.6兆円と史上最大になり、4〜6月期の実質成長率が年率マイナス6.8%と大幅に落ち込んだ。鉱工業生産指数も半年で8%近く落ち、実質賃金も前年比3%以上落ちた。

これを「消費増税の悪影響だ」といって公共事業や日銀の追加緩和などを求める声が強いが、これは逆効果だ。いま起こっているのはケインズの想定した需要不足ではなく、日本が(終戦直後を除いて)あまり経験したことのない供給不足だからである。その顕著なあらわれが人手不足だ。

供給不足ではなく、需要不足です。供給不足なのは、建築技術者や有能な経済学者、有能なエコノミストくらいです。
鉱工業指数で見ても、GDP速報で見ても、在庫は大きく増加しています。供給不足なら、在庫は減るはずです。製品をわざわざ寝かしておく必要はありません。需要不足、生産過剰だから在庫が積み上がっているのです。

そもそも、消費税増税前の駆け込み需要に問題なく対応できるだけの供給能力の余裕があったわけです。たった数ヶ月で、それが消え失せたというのでしょうか。無理がありすぎます。