日本の政府債務で問題にすべきはインフレ率だけ

今年中に国債の実質的な残高をゼロにすることが可能

現状の異次元緩和+消費税増税(デフレ堅持)政策が続けば、なんと'30年ころにはその他主体保有国債は残高ゼロとなり、全ての国債は日銀保有となる計算になります。

国会決議で、日銀による国債の直接引き受けを財源にして、既発行国債を繰上償還等してしまえば、事務手続き等を含めても今年中に残高ゼロにすることも可能でしょう。日銀への政府の利払い等は国庫納付金と相殺されますので、事実上無視できます。日本銀行券(紙幣)は日銀の債務ではありますが、金利はつきませんのでいくらでも発行可能です。確実に高インフレに陥るでしょうが、それだけです。

独自通貨建ての政府債務で問題にすべきはインフレ率だけ

もちろん、これは単なる思考実験で、そうすべきという提案ではありません。言いたいことは、政府債務の数字はたいした問題ではないということです。問題にすべきはインフレ率です。
先日のエントリでも述べましたが、日本の国債のように独自通貨建ての政府債務で問題にすべきはインフレ率だけであり、インフレ率が許容できるのなら政府債務はいくら大きくてもかまわないのです。