横並びの後追いはハイリスク・ローリターン

横並びの後追いは、競合相手が多いため、成功確率が低いと見なすべきです。そもそも、未開拓の大きな市場分野は、そう残っていないと考えるべきで、小さな市場分野に横並びで参入すれば、共倒れになるのがオチでしょう。

ただ、負けたには負けた理由があるのです。多くの場合は、アメリカ企業など先行企業が始めた事業がうまく行きそうになると、競って参入する。 しかし、先行企業を追い越せる技術も事業をまわすためのエコシステムも作れずに、最後は皆で撤退する。 そういう方々が、「これからはエネルギー(パワーエレクトロニクス)だ」なんて仰っているのを聞くと、また同じことを繰り返すんだなあ、と思ってしまいます。 先行者を追い越すには、卓越した戦略なり技術なり、先行者を凌駕するほどの桁違いの資金力なり、何らかの競争優位が必要です。それもなく、何となく流行っているから参入するでは勝てっこないでしょう。

かっては、国内にも海外にも、未開拓の大きな市場分野があり、横並びで参入しても利益を分け合うことができたでしょう。ですが、現在では、そうした未開拓の大きな市場分野は、そう残っていないでしょう。かっての幸運な成功体験が忘れられず、それに固執しているかぎり成功はおぼつかないです。