2009-01-01から1年間の記事一覧

経済学者に論理的思考を期待してはいけない

小飼氏のエントリを見ても思ったのだけど、日本の経済学者という人種は、数理モデルを組み立ててシミュレーションしてみるとか、それ以前の「論理的な構成」ということを考察したり検証したりする習慣はないんだろうか? そういったことなしに、「理論っぽい…

経済学者が偉そうにふるまう理由

「経済学者って何であんなに偉そうなんですか?」 言っていることに自信が無いから。 弱い犬ほどよく吠えるのといっしょ。少しでも弱みを見せればダメージを負うと認識しているから、虚勢をはって威嚇する。 自分の理論を、実証する人がいないから。 自分の…

ハイパーインフレが起きる前提条件はハイパーインフレが起きていること

しかしハイパーインフレは自己実現的だから、FRBがマネタリーベースを絞っても、すでに民間には莫大な紙幣が流通しているので、人々がFRBへの信頼を失って急いで紙幣を使うと、流通する通貨の量は増え続ける。 ハイパーインフレは自己実現的ではない。ハイパ…

プログラムの価値(5)

お客がお金を払うもの 技術が高度であればあるほど客との価格評価は大きくずれていく(加速度的に悪い方向に!)。 それが分かっていながら、プログラムの本当の値打ちとやらを高い報酬に結びつけようとするのか? ありえない。 得られる報酬をもって自己の…

プログラムの価値(4)

どんなものも経済的価値減少のリスクを抱えている 経済的価値など所詮他人が決める事だ。 その通り。だから。 直接的に利益を生む仕組みは、よりよい代替案があろうともその価値が減ることは無い。 これは成り立たない。よりよい「代替案」を他者(他社)が提…

プログラムの価値(3)

後出しが反則なのはジャンケンだけではない 後から勝手に前提を付け加えたら議論にならない。 運用コストがかかるシステムは、「負債」という定義らしい。すなわち、この定義に従うと、会社も政府や自治体も、それどころか人間自身も「負債」ということにな…

プログラムの価値(2)

やっと先日話題にしたとんでもないエントリに書いてあることがわかった気がする*1。 なぜなら「プログラム」は本質的に経済的価値を持っているわけではないので、プログラムを作る人、すなわちプログラマーは本質的に経済的価値をもつ存在ではないからです。…

ウォーターフォール型開発は最初から破綻している?

ウォーターフォール大好き人間達にいつも言われたことは 「リスクと問題点は全て洗い出して解決しなきゃいかんのです。 随時解決するなんてリスクはとれませんよ」 よくよく思えばやり始めていきなりわかるほうが対策が打てる分有利だよなとしみじみ思った。…

プログラムの価値

とんでもないエントリを読んでしまった。ここまで「プログラマー」を卑しめるものを読んだのは初めてである。 なぜなら「プログラム」は本質的に経済的価値を持っているわけではないので、プログラムを作る人、すなわちプログラマーは本質的に経済的価値をも…

従来のソフトウェア工学は間違いだらけ

裸の王様の服に喩えられるソフトウェア工学 「エントリを批評してほしい」とまで、書かれてしまったので、「従来のソフトウェア工学が決定的に間違っている点 」について書かせてもらおう。 従来のソフトウェア工学に決定的に間違っている点があるというより…

経済学とニセ科学との類似性

経済学とニセ科学との類似性は意外と高い。 よく似た論法 そういえば先日本屋さんで若田部昌澄さんや野口旭さんの本などをぱらぱらめくっていたところ、経済学の授業で一般向けの経済書を教材に使うといいだろう、と思って中身を見たらデタラメな話が出てい…

GDPを一日で100倍にする方法

弾さんが「GDPを一日で倍にする方法(の耐えられない軽さ)」というエントリを書いている。隣とペアになって家事を交換し、お金を払いあうというものだ。 以下のとおりにすれば、GDPはすぐに倍になります。 まずは、お隣どおしペアになって下さい。 お隣の家事…

当初仮説との乖離

ソフトウェア開発関連のエントリをよく読んでいるmasayangさんのところで、「当初仮説との乖離をどう処理するか」というエントリを見つけた。「政治」とか「経済」とかいったタグが付けられていたが、ソフトウェア開発関連で付けられている「システム開発」…

不況は企業を鍛えない

イノベーションには潤沢な資金が必要 これも典型的な筋肉経済学だよなあ。経済を何かフィジカルな、負荷を与えると鍛えられるようなものと考えているようだ。しかし逆の可能性は考えられないのだろうか?就業できなかった人たちは当然ながらOJTという実践に…

PDCAサイクルを回しているフリ

あるプロジェクトで、単体テストの不具合の原因の集計を行っていたんですね。 それ自体はいいんですけど、そのプロジェクト、ウォーターフォール型の開発プロセスをとっているんですよ。なら、その集計した結果は何に反映させるのでしょうか? 他のプロジェ…

ホームページ

なんだか上手く説明できませんが、とにかくサイト全体をホームページと称することがなんだか落ち着かない。微妙に恥ずかしいような気がするんです。 サイト全体をホームページと呼ぶことは、本を形作っている全部の紙を表紙と呼ぶようなものである。言葉の意…

完全競争市場という天動説

現実の市場とは似ても似つかない完全競争市場 前置きはさておき、今回取り上げたいのは、失業について。失業が起きる原因を一言で言ってしまうと、労働市場が不完全競争だからということに尽きる。もちろん景気の上げ下げや技術革新、政府の政策などさまざま…

電子メールのアドレスは信頼できない

「マイクロソフトを騙るメールが何通もきた」とあるエントリに書かれていたが、そもそも、電子メールの基本的な仕組みはインターネットが牧歌的だった時代に設計されており、電子メールの発信元アドレスは全く信頼できない。スパムやマルウェアのメールが発…

GOTO復活という悪夢

goto文は、それがないとどうにもならないということはもちろんないのだが、あって困る機能でないことも確か。 たいていの現場には、必ず1人以上goto禁止論者がいて、goto文を使える言語でこれを使うととたんに文句を言ってくる。 gotoで書いた方が極めて簡単…

賃金を下げても失業率は下がるとは限らない

現在は労働需要が飽和した状態 「賃金を下げれば失業率は下がる」とは、楽観に過ぎる。「技術が上がれば労働需要が減る」という効果もある。が、なにより、本人がこう書いている。 まず「解雇規制を撤廃したら内部留保や配当が増えるだけ」というのは、「賃…

ミクロ経済とマクロ経済はほとんど正反対

彼ら大企業が、株主や投資家の顔色ばかり見ている限り、つまり自己の財務体質の強化だけを行動基準にしているかぎり、労働分配率を高めるような振る舞いは決して選択はしないでしょう。 そして、合理的な各企業が自分にとって「最適な選択」(派遣切り)をす…

正反対なエントリ

意見は変わるものだし、矛盾したことを言う人は珍しくないけれど、こう短い期間でアベコベのことを言われると、ちゃんと考えているのかな、と他人事ながら気になる。「不況の中倒産するまで雇用を維持し続ける中小零細企業の矜持」とその10日ほど前に書かれ…

IT業界を潰そうとする政府

これは嘘くさい.「工事進行基準」なんてプログラミングをやったことのないバカが何も考えずに作った奴だろ. 「スーツ(笑)」の人なんかがこういう意見を鵜呑みにするから困る. (工事のための)設計図を書くことがソフトウェア開発なのだから、「工事進行基…